好酸球性副鼻腔炎の治療方針

<EPOS2020の内容 CRSwNPに関して>


まず、CRSの分類がPrimary CRSとSecondary CRSという考えかたに変わりました(資料1)。
原発性なのか、全身疾患に伴う続発性なのか、という違いです。
Primary CRSのなかで重要なのはエンドタイプがどれなのか、ということです。
つまりtype 2なのかnon type 2なのかで治療法が異なります。


アルゴリズムを添付します(資料2)
大事なところをざっくりと和訳すると、


① 保存的治療を6-12week
 局所ステイロイド(INCS)
 鼻洗浄
 経口ステロイド(OCS)は使ってみてもいいかもしれない


② ①で改善なければCT、採血を追加
 Type2なら①±OCS、もしくはESS


③ 再発したら
 Bio
 アスピリン脱感作療法(どんなのか知りません)
 OCS漸減投与
 Re-ope


となります。
まぁガイドラインなんてこんなもんですよね。


ちなみに保存的治療に関して、
INCS、OCS、鼻洗浄のエビデンスレベルは1a、
ヒスタミン薬は1b、抗ロイコトリエン薬は1b(-)です。
アレルギー性鼻炎の併存がなければ、術後の保存療法は洗浄とINCSだけでも十分かもしれません。

 

Biotherapyに関して、
抗IL-5は1bですが、抗IL-4/13は1aです。現状、抗IL-4/13製剤がECRSにはかなり有効です。
鼻茸形成の機序にはIL-4/13が大きく関与しているためです。

IL-5製剤の治験もやってると思いますが、デュピクセントほど効果はなさそう。